言葉以上のもの

言葉は時には頼りないものです。
視覚的に提示するものがないと、言葉の持つ効力だけでは足りない時があります。
それは見知らぬ相手に何かを理解してもらう時とか、見知った人でも納得してもらう時とか…
情熱を持って言葉を並べてもそれらを信じ切れないと思いは誰にでもあるでしょう。
こうして何かしら文字に残しているわたしがそう思ってしまう瞬間に出会うことが多々ありますから。

形のおこされたものに言葉をのせる。それはお仕事にはどうしても必要になります。
家族や友人、愛しい人との間にも言葉以上のものを実は示していたりするんですよね。
心が動く、安らぐ、せつなくなる、そして会いたくなる。
そういのって言葉がどうのこうのじゃないんです。
イメージがすでに相手に対して持っているわけで、その相手の言葉に何かしらのイメージを持てる現象。
例えばブランドイメージ。
どこかの企業の名前や歌手名、ブランド名を聞くと、人はたくさんの思いに満たされていきます。
それは幸福の記憶だったり、涙が出てしまうような感傷だったりもします。
ですが、人はそれらを何かしら『かたち』としておもうことができます。
言葉を聞いただけで、世界が見える。不思議なものですね。

それでもわたしは可能な限り、多くの言葉を残していきたいと思うのです。
何故ならわたしの持つ『かたち』の粒たちなのですから。